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【開催報告】フィールドレコーディングイベント

上記、イベントを9/26に行いました。

古材と森、音を通してつながる物語——SUGAI KENさんとともに、身近にあるものから創造する

解体される古民家から古材を救い出し、次の使い手へとつなぐ「古材レスキュー」。そして、森に手を入れながら、その恵みを暮らしに生かしていく「自伐型林業」。今回のイベントは、この二つの活動を、音や創作という視点から見つめ直す機会となりました。

建物の中で長い時間を過ごしてきた木と、森の中で育つ木。それぞれ異なる場所にあるものの、そこには自然と人の営みが重なってきた時間があります。音に耳を澄ませることで、普段は別々の活動として捉えていた古材レスキューと自伐型林業の間に、つながりを感じられるイベントとなりました。

講師に迎えたのは、音楽家のSUGAI KENさん。身の回りの音を採集する「採音」から、集めた音を素材として楽曲を制作するまでの流れを学びました。さらに、その手前にある、土地の歴史や暮らし、文化をどのように受け取り、創作のアイディアへと変換していくのかという過程にも触れることができました。

音を録るという行為は、単に音の響きを集めるだけではありません。その音が生まれる場所や、背景にある営みに目を向けることで、素材の捉え方も変わっていきます。今回の学びは、録音や楽曲制作の技術にとどまらず、目の前にあるものをどのように観察し、自分なりの表現につなげていくかを考える機会にもなりました。

参加者の顔ぶれも多彩でした。すでに楽曲制作に取り組んでいる方から、興味を持って参加された方まで、経験の異なる皆さんが集まりました。関東から日帰りで足を運んでくださった方や、以前は輪島に暮らし、現在は金沢に住んでいる方もいらっしゃいました。それぞれの関心や土地との関わりを入り口に、多くの方に体験していただけたことも、今回のイベントの大きな喜びです。

復興に向けて、新しい建物や事業、取り組みが生まれている能登。その中で今回、あらためて考えさせられたのは、歴史や自然、そして目の前にあるありのままのものを、創造の出発点にするという発想でした。

長年使われてきた古材も、森にある木々も、そこから聞こえてくる音も、見方や耳の傾け方によって、新たな表現の素材になります。身近にあるものの価値を受け取り、その背景ごと次の形へとつないでいく。そうした創造のあり方に触れられたことは、これからの能登を考えるうえでも、深く心に残るものでした。

古材レスキューと自伐型林業、そして音楽。今回のイベントを通して、その間にあるつながりを感じることができました。能登に残るもの、今も息づいているものに耳を澄ませながら、これからどのような表現や関わりが生まれていくのか。その可能性を感じられる時間となりました。

当日の記録↓※音源はフィールドレコーディングで録音した作品です